【Amazonファーマシー】現状分かることまとめ

薬剤師の悩み

7/23にアマゾンが、「Amazonファーマシー」を開始し話題となっています。

Amazonファーマシーとは一体何か、公式にはこう書いてあります。

Amazonファーマシーは、オンラインで薬局から処方薬を買えるサービスです。

薬剤師による服薬指導をオンラインで受け、処方薬をご自宅などご指定の住所に配送または薬局の店舗で受け取れます。

Amazonファーマシーのよくある質問・お問い合わせ

との事です。

現役薬剤師としては気になるニュースですので、軽く調べてみました。

結論を先に言えば

現状電子処方箋を発行している病院、診療所がかなり少ないため今すぐ流行る事はないと思われる

今までの紙の処方箋では配達できない

配達は置き配ができないため手渡しのみの可能性あり。薬局に行って貰うこともできる

オンラインの服薬指導はビデオ電話で。ビデオオフでは薬は貰えない

子供の薬にも対応している

「病院の薬を、Amazonでポチッとワンクリックでお薬が届く」みたいな事はないです。

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どのように利用するのか

公式から引用させていただきますと

Amazonファーマシーのご利用にあたっては、医療機関で診療を受け、電子処方せんを取得していただく必要があります。

Amazonファーマシーのよくある質問・お問い合わせ

と書いてあります

まず電子処方箋って見た事がありますでしょうか?

2023年の1月から運用を開始されていますが、現役薬剤師の私もまだ見た事がありません。

なぜかと言うと、現在電子処方箋を導入している医療機関がほとんどないからです。

・電子処方箋システムは、2024年5月19日現在、75,002施設が利用申請を行い22,169施設(29.6%)が運用を開始している。運用を開始している施設のうち、薬局が約9割を占める。

・全国の医療機関数および薬局数から電子処方箋の導入割合をみると、病院1.5%、医科診療所2.1%、歯科診療所0.1%、薬局31.7%となっており、医療機関での導入率は極めて低い状況である。

日本医師会総合政策研究機構より引用

電子処方箋を発行してくれる病院・診療所が少なすぎるので、すぐにAmazonファーマシーが覇権を取ることはないと思います。

ただし、電子処方箋の認知が上がり医療機関と患者にメリットが生まれると普及するのかなと思います。

現状だと購入費用や手数料、維持費が高いので電子処方箋を導入するメリットが医療機関にはないです。

今まで通りの紙の処方箋は対応していない?

対応していません。

公式からは

従来の紙の処方せんは原本を必ず薬局に提出する必要があるため、オンラインでの服薬指導を含めた本サービスではご利用いただけません。

ただし、Amazonファーマシーと連携したオンライン診療サービスをご利用時は、紙処方せん原本を医療機関から服薬指導を提供した薬局に直接郵送するため、紙の処方せんでもご利用可能です。

Amazonファーマシーのよくある質問・お問い合わせ

最初何を言っているのか分かりませんでしたが、恐らく

今までの紙の処方薬をお医者さんに貰った場合は使えません。ただしAmazonファーマシーと連携している医療機関でオンライン診療をしたら大丈夫です。

と言う事だと思います。

どちらにしろ、電子処方箋を貰うかAmazonファーマシーと提携してかつオンライン診療を行っている医療機関に限られそうです。

なので、行きつけの病院や町のお医者さんから貰うのは今は難しそうです。

子どもの薬も貰える?

先にAmazonファーマシー内で必要な情報を登録しておけば、子どもの薬も貰う事ができるそうです。

薬をもらう時ビデオ電話オフで貰えるのか?

これはダメみたいですね。

オフの状態だと薬が貰えない可能性大です。

なので、ビデオ電話は必ずオンにして薬の説明を受けて下さい。

薬の受け取り方

配送か薬局に直接取りに行くかの2通りあります。

配送の場合

配送だと薬局によって配送料が違うそうで、現段階で0〜600円くらい変わるそうです。

選ぶ薬局によって配送料が全然違うみたいなので利用する場合は気をつけて下さい。

配送で薬を受け取るときの注意点が2点あります

・ 処方薬の種類や状況によって、薬局の判断で配送での受け取りではなく店舗受け取りを行っていただく必要がある場合があります。

・ Amazonファーマシーでは置き配を含む配送指示の設定はできません。

Amazonファーマシーのよくある質問・お問い合わせ

1点目は、場合によって配送することができない薬がある場合があることです。

すぐに思いつくのは冷所保存の薬で、糖尿病の注射薬や坐薬関係ですね。冬ならともかく夏場に配送することはできないと思います。

2点目は、置き配だけでなくこの書き方だとポストも難しいかもしれません。

直接受け取りのみになる可能性があるので、これだと社会人が利用するの難しいと思います。

ただ配送に関してはまだ情報が少ないので、実際どうなるかはまだ分かりませんね。

店舗受け取りの場合

薬剤師とビデオ電話する時に店舗受け取りをしたい事を伝えるだけで良いみたいです。

配送も店舗受け取りも、支払いはAmazonで完結するそうなので後日薬局に支払いをするというとこはないそうです。

まとめ

Amazonファーマシーが流行ると、薬局は厳しくなる可能性があるので怖いです。

ただし現状を見ると電子処方箋を導入している医療機関が少ないため、今すぐ流行ることはないかなと思っています。

薬局側はAmazonに手数料を支払い、配送料を業者に支払い、カードなどの手数料を支払い。薬局に利益がほぼないため中小企業は Amazonファーマシーの導入は困難だと感じました。

今後廃れるのか、流行るのかは分かりませんが外資系に手数料で美味しいところを持って行かれるのはちょっと不服です。

せめて日本国内でなんとか普及させてくれたらなと思います。

自己紹介
あと

30代フリーランス薬剤師。社会人として働いてきた中で知ったことや体験したことを投稿しています。月に1回の国内旅行や趣味のゲームについても発信していきます

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